円城 危険なお飯事 Dangerous playing house


 昭和40年頃、円城寺宝篋印塔Houkyouin-touの台座下の石室が 壊れ、小さい土偶仏が 沢山出てきました。

近所の悪たれ小僧が 玩具Omotyaにして遊んでいましたが、祟りTatariがあって、恐れた親は 土偶を観音池に 返しました。だから今でも 弁天池の底に 沢山の土偶仏が 沈んでいます。後に、昭和43年(1968年)の篋印塔改修の時 5000程の土偶仏が 発見されました。「円城寺住職より口伝」

 

危険なお飯事 DANGEROUS PLAYING HOUSE

 円成寺の宝篋印塔が 壊れかけた時に 小さいお人形が沢山出て来ました。村の腕白)坊主共が 喜んで拾って来て お友達の女の子に あげました。女の子が「赤ちゃんみたいで かわいい」と 喜ぶので お人形を赤ちゃんにして お飯事Omamagotoを して遊びましした。赤ちゃんが 生まれたおめでたい出来事になったのですから お赤飯を 作りました。近くの畑に有った 赤い野菜を 取って来て 手で小さく千切って 小豆を作り 砂の御飯に 混ぜました。勿論お 酒代わりの飲み物のお茶には 利尿作用があります。男の子は お祝い事と言われて 沢山お茶のお酒を 飲まされました。男の子が「ああ 食った 食った  飲んだ 飲んだ  朽ちぃなぁ さぁ  寝るか」とお 父さんの癖を 真似すると、女の子は「おませさん・・ もう 暗くなるから帰る」と 家に帰ってしまいました。取り残された男の子は お父さんの真似をして「この中途半端は どうしてくれる」と 呟きながら 飲み過ぎたお茶のお酒の所為で オシッコをしたくなりました。お寺の門前でオシッコをして 尿意の気持ち悪さを解消し サパサパした気持ちで 家に帰りました。ところが 家に帰ると 男の子の オチンチンが 赤く腫れたのです。

男の子が「オチンチンが 赤ぅなって痛ぇんじゃ」と 言うと、お父さんは「本真Honmaじゃ オチンチンがトンガラシになっとる  何ぅした  まさか円城寺の土偶仏を おもちゃにして遊んだんか  寺の境内でオシッコしたんか オチンチンがトンガラシになったんは 仏様の祟りじゃ  弁天様ぁトイレの神様じゃけぇ オチンチンの病気を 治してくれよう 早う円城寺の弁天池にいけぇ 和尚に誤って お祓いしてもらえぇ」と 言って息子を 円城寺に 行かせました。男の子は「和尚に見つかりゃぁ叱られる  弁天様ぁ  許しておくれぇ  悪いが 池に戻すけぇ 許してちょうでぇ」と 弁天池に 土偶仏を投げ入れました。和尚が それを見ていて「弁天様は 気難しい  怒るぞ」と 脅すので 男の子は「畑の実で お赤飯作って 人形を赤ちゃんにして お飯事したら おチンチン が 腫れた」と正直に言うと 和尚はしたり顔で「じゃろう   そりゃぁ 仏の祟りじゃ  弁天様の聖水で 手とオチンチンを 丁寧Teineiに 洗われい」と 言うのです。男の子は 和尚の言う通りに 弁天池の水を 手に掬い 手とオチンチンを 丁寧に洗い 和尚が用意してくれた手拭いで 丁寧に拭きました。すると 急に楽になった様子を見て 和尚は「仏様のご利益ぁ 霊験あらたかじゃろう」と 胸を張りました。男の子は「弁天様じゃぁのうて 弁天池の水が 霊験あらたかじゃ」と 思いましたが「はい  仏様ぁ お偉いです」と 答えました。すると和尚は 満足そうにし、男の子の罪を許してやりました。「円城寺和尚より口伝」を基にした物語    赤い蕾の草:アカノマンマ(赤の飯)・イヌタデ(犬蓼)の事で、犬は役に立たないの意味です よく似たヤナギタデ(柳蓼)は 辛く 薬味に用いられますが、イヌタデは 辛くないので 薬味になりません の赤い実の野菜:トウガラシ(唐辛子)の辛味成分であるカプサイシンは 種子の周りの胎座や 果皮に多く含まれますが 種子には殆ど含まれません。カプサイシンは 強い刺激性があり 粘膜 等に触れると 炎症を起こさせ 痛みを感じさせます 弁天様:弁財天は 学問 芸術 財産 家庭円満 婦人の下の病 安産 トイレや 浴室を司る 仏様です      平成24年(2012年)9月21日