女は「閻魔様の前では 舌が勝手に 動きますので 嘘はつけません  実は私は 元は悪人で 色を使って 男を騙す仕事していて 人を欺きazamuki 盗みを 働き 邪見は元より 人を殺めるayameru等悪の限りを尽くし焦熱地獄に堕ちoti、地獄の炎や 焼けた銅等の 責苦を負いました  死因は水の事故でしたので悪険岸所Aku-kengasyoにも 回されました　そこでの極卒Gokusotu（地獄の鬼）が 眼の前の大山を 無事に 越えれば 苦しい思いをしなくて済むと 言うので それを信じました  大山を 越える寸前に 突然断崖絶壁となり 転げ落ち、崖下の石の刀で 刺し貫かれ もだえながら 焼かれ 続け 元の所に戻されました  地獄を 囲む山々は 険しくて とても 亡者が 乗り越える事は できないと 信じられていますが、獄卒の言葉を 信じ 冷静に 地獄の欠陥を 探し 地獄の山の１か所は 比較的 越え易い場所が有るのを 見つけだしました 閻魔様は １月１６日と７月１６日に お休みになられます  それ閻魔様の 監視のないお休みの日に その越え易い山を 越え、閻魔様の許しを 得たと偽って 諸王を 騙し三途の川を渡って 娑婆に 戻ったのです その時の私の姿は 焼け爛れ 骨は粉々に折れ ひき肉状態で まるで傷だらけの 大蛞蝓Oo-Namekujiのようでした  運良く不老長寿の研究をしていた 文覚様に人知れず 明神山の文覚屋敷に 匿ってもらったのです  文覚様は 私に備わっていた地獄の長寿の通力を利用し それ迄の 研究成果を 以て治療なさったのです  火傷や 傷や 骨折や 化膿が 治ると地獄の通力を失いました  人間に 戻った時の姿が 閻魔様のおっしゃる 生まれたての私の姿です  そして文覚様と 人間が 不老長寿になる妙法 を研究したのです  私は坊主山に 住み 文覚様の住む 明神山の間に 綱を張って 行き来し 研究成果を 報告していたのです  そして 病を す霊石を 造る事に 成功しました  霊石を 文覚様に お見せしようと 綱を渡っている時、私の過去と 文覚様の過去を 知っていた村人に からかわれ 不覚にも 憤り川に落ちて 死んだのです  霊石は 壊れ 霊力は 極端に落ちましたが それなりに力が 残っていたので、村人は 反省し 巫女岩と 呼んでその上に 私を 病の神として 祀ってくれました  疣位なら ご利益があります」と 答えました。

閻魔大王は 閻魔帳の過去帳を調べ「おお、確かに何人かの脱走者がいる  あなた様は 既に 神様として 祀られている  地獄の不備も指摘していただいた  天国に お向かいくだされ」と 言って、女を天国に送り届けた後、地獄の欠陥である 比較的登り易い山を 引き千切り 地上に 放り投げ捨て 深い深い谷を造り、地獄の威厳を取り戻しました。その時の 地獄の岩が 明神山の岩群で、閻魔大王の怒りの表情を映したのが 地獄岩です。岩が せり出し めり込んだ時の 摩擦熱で モリブデンができ 石英は水晶や雲母になったそうな。「https://ja.wikipedia.org/wiki/地獄」「三谷野呂の百怪談」   北地獄岩群：北緯34度51分27秒・東経133度49分36秒付近　中地獄岩群：北緯34度51分26秒・東経133度49分37秒付近 最も大きい岩を尼子岩と呼びます 雨乞い岩が 訛ったとされます     南地獄岩群：北緯34度51分16秒・東経133度49分23秒    鬼面状の地獄岩：北緯34度51分29秒・東経133度49分38秒    雲母坑道：北緯34度51分19秒・東経133度49分29秒近く等    水晶坑道：北緯34度51分15秒・東経133度49分27秒近く等    文覚屋敷：炭釜状の古墳２基 明神山南斜面の中腹：北緯34度51分6秒・東経133度48分56秒　 平成２３年（２０１１年）９月１２日